東京都には現在どれぐらいの中国人のみなさんが生活しているかご存じですか。
まず、東京都在住の外国人の状況から見てみましょう。東京都の住民基本台帳に基づく統計によれば、2021年4月1日現在の東京都の外国人人口は53.7万人となっており、東京都の人口全体(1395万人)の約3.8%を占めています。ただ、2013年以降は増加が続いていましたが、新型コロナウイルスの影響もあり、毎年1月1日時点の統計でみると対前年比で0.54%の減少となっています。
国籍別人口でみるとやはり中国が飛びぬけて多く、第2位の韓国の2倍以上となる21.4万人の中国人が東京で暮らしていることがわかります。
☆東京都在住外国人の国籍別および区市町村別人口Top5(かっこ内は在住外国人全体に占める割合)
【国籍別人口】
第1位:中国 21.4万人(39.8%)
第2位:韓国 8.4万人(15.6%)
第3位:ベトナム 3.7万人(6.9%)
第4位:フィリピン 3.3万人(6.1%)
第5位:ネパール 2.5万人(4.7%)
【区市町村別人口】
第1位:新宿区 36,354人(6.8%)
第2位:江戸川区 36,271人(6.8%)
第3位:足立区 33,493人(6.2%)
第4位:江東区 30,132人(5.6%)
第5位:板橋区 26,616人(5.0%)
では東京在住の中国人はどこに多く住んでいるのでしょうか。
【国籍別区市町村別人口】
中国:
①江東区 15,081人
②江戸川区 15,060人
③足立区 14,816人
韓国:
①新宿区 8,960人
②足立区 7,051人
③荒川区 4,568人
ベトナム:
①江戸川区 2,925人
②豊島区 2,629人
③新宿区 2,407人
フィリピン:
①足立区 3,719人
②江戸川区 2,930人
③大田区 2,480人
ネパール:
①新宿区 2,421人
②豊島区 2,395人
③大田区 2,245人
中国人は江東区、江戸川区、足立区にほぼ同じぐらいの数で多く住んでいることがわかります。逆に23区の中で中国人の居住が少ないのは、千代田区(1,338人)、目黒区(1,887人)、渋谷区(2,087人)でした。外国人全体としては新宿区の居住が最も多いのですが、国籍別に上位3位までの区市町村別で見ると国籍によって居住地域が分散していることがわかります。新宿区を除けば、外国人が多く住みやすい地域の特徴としては、都内では比較的家賃相場が安く、近くに大型のショッピングセンター等があって買い物も便利で、新宿や池袋、上野等のターミナル駅への交通も便利であることが条件として共通しているようです。
中国人の在住がなぜ江東区、江戸川区、足立区に多いのかについては、このサイトの中にある「街を知る」の記事の中で順次触れていく予定です。楽しみにしていてくださいね
■東京都在住の中国人の出身地
東京都に在住している中国人の出身地については2011年までは法務省入国管理局による統計情報がありましたが、外国人登録証が在留カードに統一されることに伴い本籍地情報が取得できなくなったため廃止されました。
2011年時点の情報では、福建、上海市、遼寧が出身地Top3でした。ちなみに同時期の大阪は、黒竜江、遼寧、山東の順となっており、東京とは大きく異なる興味深い結果となっていましたが、当時からもう10年経っていますので現在の状況は大きく変わっていることでしょう。