東京23区のご紹介も今回が第19回となり、残り少なくなってきましたね。さて今回は、豊島区のご紹介です。
豊島区と言えば、交通面でも商業面でも池袋がその中心です。最近ではガチ中華のお店もたくさん出店していますし、もともとアジア系外国人の多い街でもあるので、みなさんも池袋には詳しいですよね。
池袋駅周辺には東武百貨店や西武百貨店、サンシャインシティなどがあり、いつも人が多くてごちゃごちゃした雰囲気がありますが、実は豊島区はエリアによって大きく印象や治安が変わります。
2022年10月1日現在、豊島区には28,202人の外国人が居住しており、外国人比率は約9.8%という高めの構成になっています。国別では、中国人(約47%)、ベトナム人(約9%)、ミャンマー人(約8%)、韓国人(約8%)の順ですが、中国人が約半数を占めていることや、2番目が韓国人ではなくベトナム人やミャンマー人の方が多いことはとても特徴的です。
それでは、さっそく豊島区とおすすめの街の情報を紹介していきましょう。
区の概要
豊島区は東京23区の西北部に位置し、東は文京区、南は新宿区、西は中野区・練馬区、北は板橋区・北区に隣接しています。面積は23区中18番目の広さです。
豊島区の総人口は288.563人(2022年10月1日時点)であり、R山手線・埼京線、東京メトロ丸の内線・有楽町線・南北線・副都心線、都営三田線、都電荒川線、東武東上線、西武池袋線などの多数の路線が入り組んでいて、都内でもトップクラスでどこに行くにも便利なエリアです。バス路線も充実しており、サンシャインシティからは羽田空港、成田空港行きのバスが発着しています。
池袋が新宿、渋谷と並ぶ三大副都心の1つである一方、区内には高級住宅地の目白や、”おばあちゃんの原宿”とも言われている巣鴨などがあり、豊島区は地域によって大きく特色が異なります。
目白は昔、武家屋敷が多かった由緒ある土地柄で、区内きっての閑静な住宅街が広がっています。学習院大学や日本女子大学などの教育機関も多く、学生街という一面もあります。また、「巣鴨地蔵通商店街」で有名な巣鴨にはリーズナブルなお店や飲食店が多く、お年寄りでなくても楽しめるエリアです。
豊島区はこれまで育んできた多様な文化で世界を惹きつける国際都市の実現を目指しており、令和元年には“東アジア文化都市”にも選定されています。
家賃相場
家賃相場1R:7万円~、1LDK、2DK:12.5万円~
池袋や目白は山手線沿線ということもあり家賃が高いのですが、区内には千川や下板橋、南長崎などの家賃が安い街も多いので、全体的には相場が抑えられている印象です。
区役所と外国人支援
豊島区役所ホームページは英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語、ミャンマー語に対応しています。区役所ホームページの右上に表示されている「Select Language」という文字をクリックすると外国語の選択肢が表示されますので、そのページの中にある「中文」を選んでクリックしてください。
また、外国語表示の選択メニューの中に「外国人のための生活インフォメーション」があり、それをクリックして中段に表示される「中文」をクリックすると、生活のための各種情報を中国語で読むことができます。
おすすめの街はここ!
要町
最寄駅は、有楽町線・副都心線の要町駅です。副都心線を使って新宿・渋谷方面へも直通で20分前後で行けることも便利ですが、何より池袋駅まで電車で2分、徒歩でも10分で行けることが大きなメリットです。「池袋まで歩いて行けるところに住んでるよ」なんて言えたら、友達にも自慢できますよね。
大きなスーパーはありませんが、駅前にはスーパーやコンビニ、ファミレスやドラッグストアなどが揃っており、日常の買い物に困ることはありません。普段は駅前で買い物を済ませ、大きなスーパーに行きたい時には隣駅の泉川へ行き、おしゃれなものや専門的なものがほしい時には池袋に行く、という使い分けができます。
エリアには学校施設や落ち着いた住宅街が広がっていますが、池袋からわずか1駅離れただけで家賃相場はかなり安くなり、しかも物件も多くなるので池袋の近くに住みたい方にはとてもおすすめの街です。
近くに立教大学や付属高校・中学などがあるので、学生向けの安くてボリュームの多い飲食店もたくさんあります。ただ住環境はよいのですが、大通り沿いの道路は夜でも明るいものの、路地の中に入ると入り組んだ道が多く、夜には人通りも少なくなるので帰り道には少し注意が必要です。
東長崎
最寄駅は、西武池袋線の東長崎駅です。長崎というと九州の長崎と勘違いしてしまいそうですが、池袋駅までは2駅5分という近さにある駅です。徒歩圏には都営大江戸線の落合南長崎駅もあるので、こちらを使って六本木方面に行くこともできます。
駅のそれぞれの出口近くには24h営業の西友と東急ストアがあり、商店街もあるので通勤・通学しながらの買い物も便利です。都営大江戸線落合南長崎駅には駅直結のショッピングモール「アイテラス落合南長崎」があり、スーパーのライフを始めとする各種店舗や飲食店、クリニックがあるので買い物の選択肢も豊富です。
街並みは戸建ての多い落ち着いた住宅街であり、駅前に交番があるので治安もいい環境です。 周辺には南長崎はらっぱ公園や、長崎公園、南長崎スポーツ公園などの施設があり、なかでも「豊島区立南長崎スポーツ公園」は、豊島区内で一番大きな公園で、園内にはトレーニングルームや温水プール、フィットネススタジオが完備された「南長崎スポーツセンター」があり、区民のみなさんが様々なスポーツを楽しんでいます。
池袋に近く、閑静で便利なこの住環境からすれば、家賃相場が安めなこの街はかなりの穴場と言えそうです。ただ、一人暮らし用の物件が比較的少ないことや、西武池袋線は電車の本数が多いため線路沿いや線路近くに住むと電車の往来の騒音が気になる場合もありますので、物件選びには注意が必要です。
大塚
最寄駅はJR山手線の大塚駅です。池袋駅から1駅3分の近さです。山手線の便利さは言うまでもありませんが、大塚駅には飛鳥山や早稲田方面、町屋方面に向かう都電荒川線(東京さくらトラム)の大塚駅前停留所が隣接しており、徒歩10分弱で東京メトロ丸の内線の新大塚駅も利用できます。
以前は少し怪しい雰囲気の街でしたが、北口が再開発されてからは広々としたキレイな景観の街並みに変わりました。北口を出ると正面には星野リゾートの東京大塚OMO5が見え、右側には東京では一番有名なおにぎり屋「ぼんご」の行列が目に入ります。
南口には駅ビルの「atre vie(アトレヴィ)」があり、サンモール大塚商店街は昔ながらの雰囲気を残しながらたくさんの小さな飲食店や居酒屋、惣菜店などがギューッと密集して並んでいて、地元の人たちに親しまれています。山手線の駅だけに大きなスーパーはありませんが、北口にはよしやセーヌ、南口にはスーパーシマダヤがあり、周辺にもまいばすけっとが点在しています。
この街も池袋から近いのですが、少しマイナーなイメージもあり東京都民でも行ったことがない人が多い街なので、利便性の割には池袋より家賃も安く穴場です。駅前の繁華街は人も多く混雑していますが、少し離れると落ち着いた雰囲気の住宅街が広がります。今後、南口でも再開発が予定されており、大塚の魅力はますます増すばかりと思われます。
まとめ
今回は豊島区の概要とおすすめの街3選をご紹介しました。
豊島区というと池袋ばかりが有名ですが、そのおかげで池袋には近いのに、あまり有名ではなく家賃が安めの穴場の街がたくさんあります。
もし、お部屋探しをしているあなたの生活圏の中心が池袋なら、ぜひ豊島区を候補の1つにしてじっくり街選びをしてみてくださいね!