今回ご紹介するのは板橋区です。交通アクセスがとても便利で池袋にも近く、家賃相場も都内では比較的安い地域が多いこともあり、近年では外国人にも人気のエリアとなっています。
板橋区の中で中国人の方に有名なのは、高島平団地ではないでしょうか。約50年前に10,000戸以上もの規模で建てられたこの団地は、当時「東洋一のマンモス団地」と言われていましたが、時間の経過とともに入居者の高齢化が問題となる中、現在は中国人を中心とする外国人も多く居住しています。
2022年4月1日現在、板橋区には約25,000人の外国人が居住しています。そのうちの半数以上となる約13,000人が中国人であり、23区の中でも外国人に占める中国人の割合が高い区であることも特徴の一つです。第二位の韓国人は約3,000人ですから、その差は大きいですね。
埼玉県に隣接している板橋区は、もともと川沿いの工業地域と農地が主体だったこともあり、東京のベットタウンとしての開発が進められました。そのため、自然や緑も多く、下町的な雰囲気で生活しやすい街がたくさんあります。それでは、都心への通勤・通学も便利で家賃もお手頃な板橋区の情報を、さっそくお伝えしていきますよ。
区の概要
板橋区の総人口は約568,000人(2022年5月時点)です。東京23区の中では北西に位置しており、北部は荒川の沖積低地で形成されており、南部は武蔵野台地の一部の高台となっています。
区内には、JR埼京線、東京メトロ有楽町線・副都心線、都営三田線、東武東上線の5つの路線が乗り入れており、池袋や新宿、渋谷、有楽町、大手町などの都内の主要都市には乗り換え無しで行くことができるのでとても便利です。
また、1haの規模を誇る「赤塚植物園」や、こどもがポニーに乗ったりモルモットと触れ合ったりすることができる「こども公園」などの公園施設も充実しており、休日には荒川の河川敷にあるグラウンドやサイクリングロードがスポーツを楽しむ人たちでにぎわっています。
また、板橋区は子育て支援事業にも熱心で、外出先で赤ちゃんのおむつ替えや授乳の場所を提供する「赤ちゃんの駅」は板橋区発祥の取り組みであり、2022年4月1日時点では、区内187ヶ所の公共施設や商業施設が登録されており、それぞれの入口に目印のステッカーが貼られています。
こうした取り組みもあり、全国160自治体を対象にして行われた「自治体の子育て支援制度に関する調査」(日本経済新聞社、日経BP「日経xwoman(クロスウーマン)」が実施)でまとめられた「共働き子育てしやすい街ランキング2021」では、板橋区が東京23区で第1位、東京都内で3位、全国で11位の評価を受けています。
家賃相場
家賃相場1R:6万円~、1LDK、2DK:11万円~
池袋に近い方が家賃が高く、埼玉に近い方が家賃が安い傾向にあります。
区役所と外国人支援
板橋区役所ホームページはたくさんの国の言語に対応しています。少しわかりにくいのですが、ホームページ画面の右下に小さな言語選択バーが表示されていますので、それをクリックして「中文(簡体)」を選べば簡体字に翻訳された内容を見ることができます。
また、公益財団法人板橋区文化・国際交流財団では、板橋区内に住む外国人の方向けに生活情報やイベント情報などをお知らせする「アイシェフボード(ICIEF Board)」を毎月発行しています。日本語、英語、中国語、ハングルの4カ国語で発行しており、下記の財団ホームページからダウンロードすることができます。
さらに、一般財団法人自治体国際化協会のホームページでは、外国人の方々が日本で生活するための情報を14カ国語で提供しています。中国語版は下記のボタンをクリックすると表示されるページからダウンロードすることができます。
おすすめの街はここ!
板橋
最寄駅はJR埼京線の板橋駅です。池袋までは1駅ですし、新宿や渋谷にも埼京線一本で行くことができるので、買い物や通勤・通学にもとても便利な街です。板橋駅の徒歩圏内には、新板橋駅や下板橋駅もあるので、東武東上線や都営三田線も利用することができます。
駅近くにはマルエツやコモディイイダなどのスーパーや商店街もあり、日常の生活には困りません。また、外食チェーン店や個人経営の飲食店も多いので、外食の選択肢も豊富です。
少し時間はかかりますが、池袋からもがんばれば歩ける距離にあるにもかかわらず、比較的家賃相場も安い板橋は板橋区の中でも穴場と言えるため、近年は外国人の居住も増えています。
治安も良く、生活しやすいためひとり暮らしの女性にも人気があります。ただ埼京線のアクセスは便利ではありますが、板橋駅に着くころには車内がかなり混雑していますので、時間帯によっては渋谷方面の電車に乗るのがかなり大変かもしれません。
成増
最寄駅は、東武東上線と副都心線の成増駅です。2つの駅はすぐそばにあり、東武東上線は有楽町線や副都心線にも乗り入れしている上、副都心線は渋谷から東急東横線を経由して横浜高速鉄道みなとみらい線まで直通運転しているため、想像以上に広範囲へ乗り換え無しで行くことができます。
北口には24時間営業のスーパー「西友」を中心とする複合施設ACT(アクト)や600mも続く「成増北口通り商店街」などがあり、買い物にはとても便利です。また南口にも「マルエツ」や大規模な「成増南商店街」があり、「スキップ村商店街」にはチェーン店を中心とした飲食店が集まっています。充実した生活環境も成増の大きな魅力の一つです。
また成増駅の南側には、広大な敷地の「都立光が丘公園」があります。園内には芝生広場やキャンプ場、陸上競技場や野球場4面、ウォーキングコースがあり、たくさんの人たちでにぎわっています。桜や紅葉の名所でもあるので、季節ごとの木々の変化も楽しめます。
北口側に坂道が多いのが難点とは言えますが、池袋まで約10分の好立地にもかかわらず、家賃の安い部屋も比較的見つかりやすいので、交通アクセスの便利さと家賃・物価の安さが両立できる成増は、初めての一人暮らしの方にもおすすめですよ。
大山
最寄駅は東武東上線の大山駅です。池袋までは3駅6分程度で到着できます。
駅周辺にはスーパーも多くありますが、商店街が充実しているのも大山の特徴であり、約200店舗が並ぶ駅前の「ハッピーロード商店街」はアーケードになっているので、雨の日でも安心して買い物ができます。昔ながらの個人経営の店も多く、値段も安めです。
また、近隣には日本大学医学部付属板橋病院や救急医療にも積極的に取り組んでいる東京都保険医療公社豊島病院などの大病院もあり、駅前にも様々なクリニックがあるため、医療施設はかなり整っています。
駅前はにぎやかですが、住宅街は落ち着いた雰囲気で住みやすいところです。池袋に近く、日常の買い物や飲食は駅前で簡単に済ませることができて、病気になっても安心。さらに物価も家賃も都内としては安いことが大山の魅力です。
まとめ
今回は板橋区の概要とおすすめの街3選をご紹介しました。
板橋区は都心への交通アクセスが便利で、公園も多く、子育て支援も充実している地域です。子育て中のファミリー世帯はもちろん、家賃を抑えて便利に暮らしたい単身者にもおすすめですよ。ぜひ参考にしてくださいね!