年末から年明けにかけては、春先からの部屋の引越しやひとり暮らしを考え始める方も多い時期です。
新しい学生生活や会社生活を始める方や、賃貸契約の更新時期を迎えて「もっと別の街に住んでみたいな」と思っている方の中には、賃貸物件サイトを見ながら理想の部屋探しを始めている方もいるのではないでしょうか。
気に入った物件が見つかったら、まずは不動産会社にその部屋がまだ空いているかどうかを確認すると思いますが、もし空いていたら、できれば申込み前に一度部屋の内見をすることをおすすめします。
そこで今回は、部屋の内見時に注意すべきポイントや必要な事前準備、内見当日に持っていくとよいものなどについて詳しく紹介していきます。
なぜ内見した方がいいの?
物件サイトにはたくさんの写真やパノラマ動画なども掲載されている場合が多く、内見をしなくてもだいたいの部屋のイメージはつかむことができます。
ただ、掲載されている写真はかなり前に撮影されたものであることが多く、今現在の部屋の様子とは印象が違っている場合もあります。
また、実際の生活には住む部屋だけでなく住む街の利便性も重要なので、内見時に現地へ行くことで最寄駅の雰囲気や利便性を確認することもできるからです。
内見時に注意するべき10のポイント
日当たり
部屋の図面や写真で窓の方角は確認できますが、実際にどのくらい日当たりが良いかは見てみないと分かりません。
窓の向きを確認したり、ビル、マンション、アパートなど周りに光を遮るような高い建物がないかを窓から確認してみましょう。スマートフォンで地図と方位を確認してみるのもおすすめです。
日当たりは、あなたがその部屋で過ごす一番長い時間帯によっても重要度が変わってきます。日中はほとんど外出していて夜に部屋へ帰ってくるだけなら、昼の日当たりはそれほど重視する必要はないかもしれません。
壁紙や床の汚れ、傷、臭い
前の居住者が残していった汚れ、傷、臭いなどがないか確認しましょう。
基本的には退去時に部屋をクリーニングしている場合がほとんどですが、喫煙者が住んでいた部屋ではタバコのヤニや臭いが残っていたり、湿気がたまりやすい部屋ではカビ臭いにおいがする場合があります。
気になる場合は、壁紙の交換などできるかどうか聞いてみましょう。
収納スペース
自分の荷物を収納するのに十分なスペースがあるか確認しましょう。
部屋の押し入れ、クローゼットは、玄関のシューズボックス、キッチン周りの収納、洗面台周りの収納など細かい部分の収納も足りているか確認する必要があります。
キッチン
料理をする方なら特に気になるキッチンですが、コンロなどの設備は備え付けなのか持参か、収納スペースの容量、冷蔵庫置き場の位置やサイズなどを確認しましょう。
背の高さによって使いやすいキッチン台の高さは変わります。
自炊派や料理好きの方の場合には、実際にキッチンに立って高さを確認した方がよいでしょう。
水回りの状態や使い勝手
キッチン、トイレ、お風呂、洗面所などの水回りも確認が必要です。
湿気がたまりやすくカビが発生しやすくないかなどを確認しましょう。
洗濯機を置くスペースなどが使いやすい配置になっているかも見ておくと良いです。
音や壁の厚み
隣の人の生活音、上階の足音、道路を走る車の音などがうるさくないか、どのくらい響くのか確認しましょう。
壁をコツコツたたいてみるとわかりますが、壁が薄いと自分の生活音も筒抜けになってしまう可能性があります。
女性の一人暮らしやお子さんがいる家庭は特に気になるところですね。昼間は居住者がいないことも多いので、夕方以降が確認しやすいです。
ドアや窓の立て付け、位置、セキュリティ
ドアや窓を実際に開け閉めしてみて立て付けや開閉に必要なスペースを確認することも大切です。立て付けが悪くきしみ音がするなどの場合は入居前に修理可能かを相談してみましょう。
玄関ドアの鍵は前入居者の時から交換されているか、ピッキングされにくい種類かどうかなども確認する必要があります。
コンセントやTV端子の数と場所
部屋で使う家電に対してコンセントの数が足りているか、必要な場所にきちんとあるか確認しましょう。
合わせてアンペア数も確認しておくとより良いです。ひとり暮らしの場合は、30A程度あると安心です。
TV端子の位置も一緒に確認しましょう。自分のイメージしている位置にテレビを置けるかなどインテリアにも影響があります。
設備
照明器具やエアコンなどはもともと部屋についていることも多いのですが、まれに前の入居者が取り付けてそのまま残していったものがある場合があります。
最初から大家さんがつけているものは部屋の設備の一部なので、故障した場合も大家さんが費用を負担して直してくれますが、前の入居者が残していったものが壊れた場合には大家さんは費用負担してくれません。
設備については内見時に不動産会社から説明があると思いますが、もし詳しい説明がなかった場合は確認が必要です。
最寄駅からのルート
せっかく現地に行くのですから、少し早めに最寄駅に着くようにして周辺の利便性や部屋までのルートも確認しましょう。
最寄駅周辺のスーパーの価格帯や品揃え、営業時間、銀行や郵便局、病院を確認しておくとその街での生活のイメージがつかめます。
そこから物件まで実際に歩いてみることで、所要時間やルート上の目印、夜も明るい道かどうかなどの安全性も確認することができます。
やっておくと良い事前準備
家具や家電の大きさを測っておく
自分がその部屋に持ち込む予定の家具や家電の大きさを予め測っておきましょう。
内見時に部屋や収納スペースのサイズと照らし合わせることで、新居でも安心して同じ家具や家電が置けるかどうかが判断できます。
玄関ドアの間口のサイズと照らし合わせることで、その家具が入口から搬入できるかどうかを見極めることも重要です。
スマホをしっかり充電しておく
内見時にはスマートフォンが大活躍します。
たくさん写真を撮ったり動画を撮影したりもしますし、ライトやメモアプリを使う場面もあるかもしれません。
大事な時に電池切れでスマホが使えないなんてことが無いように、内見前にはしっかりフル充電しておいてくださいね。
当日持っていくべきもの
スマートフォン
内見でカメラ機能が活用できます。
内見当日は複数の物件を見る事もあるので、すべてを覚えておくことは難しいです。
スマートフォンのカメラを使って室内や設備の写真や動画を撮影しておくと、内見後にもう一度見返すことができますし、親や友だちなどに意見を聞くことも簡単です。
地図アプリを使って物件の位置を確認する、ライトを使って暗い部分を見る、方位磁石のアプリを使って部屋の方角を確かめる、といった事もできるのでとても便利です。
間取り図
基本的には不動産会社が部屋の図面を用意してくれますが、既に受け取っている場合は持参しましょう。
持ち込む家具や家電を収める場所のサイズを書き込んだり、間取りや設備で気になった点をメモする事ができます。
筆記用具
スマートフォンのメモ機能を使うこともできますが、持参した間取り図に気になる部分の寸法やコメントを記入するためには筆記用具があったほうが便利です。
メジャーなど寸法を測れるもの
ベッドやソファー、冷蔵庫など大きな物を置く場合は、メジャーなどの寸法が測れるものを持っていくと便利です。
最近では100円ショップなどでも簡単に買うことができますが、なるべく3m以上測れるものを持っていくことをおすすめします。
メジャーの部分がやわらかい物よりもメジャースケールなどメジャー部分が金属製の硬いものだと寸法を測りやすいです。
家具や家電の寸法
事前準備で測っておいた持ち込み予定の家具や家電のサイズの情報を忘れずに持っていきましょう。
現地で設置場所のサイズを測る場合、家具や家電のサイズとピッタリすぎると設置できない場合もあるので少し余裕をみたほうが無難です。
また、玄関入口から搬入できるサイズかどうかも重要なので、入口の幅を測ることも忘れないようにしましょう。
内見できないこともある!
12月から3月にかけての引越しが多い時期には現在の入居者の退去前に募集が行われるため、内見を希望してもその時点では部屋が空いていないので内見ができないことがあります。
またこの時期は入居希望者が多いので、人気のある部屋では内見をせず申込みを行う方も多く、内見できる状況でも先に申込者がいるとその人に契約の優先権が取られてしまうことになってしまいます。
まとめ
今回は、部屋の内見時に注意すべきポイントや必要な事前準備、内見当日に持っていくとよいものなどについて紹介しました。
時期や物件によっては内見が難しいこともありますが、納得した街選びや部屋探しをするためにもできるだけ内見をすることをおすすめします。
もし内見をする機会があったら、気になるポイントを忘れずにチェックできるよう事前準備をしっかりしていきましょう!あなたの理想が叶う素敵な部屋が見つかるといいですね。
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