せっかく気に入った部屋に入居しても、マナーや生活習慣の違いが原因で、隣人とトラブルになるケースも少なくありません。
では、もしそうなった時にはどう対処すればよいのでしょう。
そこで今回は、賃貸住宅にありがちな隣人トラブルとその対処方法について詳しく説明していきます。
まずは、よくある隣人トラブルからみていきましょう。
Contents
よくある隣人トラブル
騒音
隣人トラブルの中で最も多いのは、騒音や生活音によるものです。
例えば、上の階で子どもが走りまわったり飛び跳ねたりする足音、ドアの開閉音、話し声、テレビやオーディオの音、楽器の演奏音など、様々な音があります。
自分ではさほど大きな音だと思っていなくても、隣人は騒音だと感じてる可能性があるので注意が必要です。
「友だちと部屋で夜中に話していたら、隣の部屋から壁をたたかれた」などということはよくある話です。
最初のうちは、注意で済む程度の問題かもしれませんが、騒音の苦痛で精神疾患を発症して賠償請求されたり、騒音に耐えかねた隣人から嫌がらせを受けるなど大きなトラブルに発展することもあるので無視することは危険です。
臭い
部屋にあふれたゴミをベランダに置いていると、夏などにはその異臭が隣の部屋に届く場合があります。
また、ペット禁止のマンションなのにペットを飼っていて始末が悪いと糞尿などの臭いが隣に流れ込んでくることもあります。
中には、ベランダに七輪を持ち込み炭火で焼き魚や焼き鳥を作る人や、ベランダでタバコを吸う人が出す煙が隣の部屋に入ってきてしまうケースもあり、臭いが気になる人にとっては大きな悩みの原因になり、自分の部屋に帰るのが嫌になってしまいます。
ゴミの不法投棄やポイ捨て
自宅の敷地にゴミを捨てられたり、ガラクタなど大量に放置されているといった不法投棄、自宅の前にタバコの吸い殻や空き缶などをポイ捨てされるというトラブルが多いです。
法的には不法投棄になりませんが、家庭ゴミの出し方などのトラブルもよくある隣人トラブルです。
ゴミの分別方法を守らない、曜日を守らない、指定された袋を使わないなど、自分勝手なゴミ出しは地域全体とのトラブルになる可能性もあります。
無視したり難癖つける
挨拶をしているのに無視する、何か問題がある訳ではないのに難癖をつけてくるといったトラブルも多いです。
マンションなどの集合住宅でよくあるトラブルで、嫌がらせや暴行されるなどの大きなトラブルのきっかけになる事があります。
隣人トラブルの対処方法
直接話す
トラブルの相手と直接話ができる状況であれば、まずは相手に話かけてみましょう。
迷惑をかけている側に自覚が無い可能性もあり得るため、いきなり怒ったり、相手を責めたりせず、困っている状況を冷静に話して伝えるのがポイントです。
話の分かる相手であれば、少し声かけだけでも「これから気をつけます」という反応を見せ、解決に向けて動いてくれるでしょう。
迷惑をかけた側の場合には、まずは自分の言い分を言わず真摯に対応する事が大切です。
トラブルについてしっかりと謝った上で、改善できそうな内容であれば、いつごろ、どんな対処をするのかをできるだけ相手に伝えるようにしましょう。
今週中に部屋に防音マットを敷く、週末にベランダのゴミをかたづけるなど改善する内容を具体的に伝えることで、相手側もしっかりと対応してもらえるという安心感を得ることができます。
大家さんや管理会社に連絡する
「相手と直接は話したくない」とか、直接話しても改善されなかった場合は、大家さんやマンションの管理会社などに連絡してみましょう。
「トラブル相手と会えない」、「直接話すのが怖い」、「直接注意して聞いてくれるような相手ではない」など話し合いができないと思ったら、最初から第三者に入ってもらうのがおすすめです。
集合住宅の共有部分などでのトラブルの場合、直接注意するより大家さんに伝えた方がスムーズに解決できます。
誰からのクレームかは知られたくない場合には、匿名でトラブル内容を伝えてもらえるように大家さんに頼んでみる事をおすすめします。逆恨みされても困りますよね。
役所に相談する
騒音、ゴミ出しなどの問題などは、行政に相談するのもおすすめです。
敷地にゴミがあふれんばかりに溜まっているような場合には、行政が家主に撤去を勧めてくれる事もあります。
警察や弁護士に相談する
大家さんなど第三者を挟んでも解決できない場合やトラブル内容が犯罪に該当する場合は、警察や弁護士に相談しましょう。
トラブル相手から嫌がらせや脅迫を受けた、賠償請求が必要なほどの被害を受けたなどこのような事態になると自分たちの力で解決するのは難しいです。
隣人トラブルがきっかけで事件に発展する事もあるので身の危険を感じるほどの状況であれば迷わず警察に相談してください。
隣人トラブルで悩まないために
自分のライフスタイルと隣人とのライフスタイルにズレはないか確認すると良いです。
朝早く出て夜遅く帰る単身者世帯、夜は家族で過ごすファミリー世帯では、騒音と感じる時間帯が違います。
学生が多い、子供が多いなども大切なチェックポイントです。
小さい子供がいる場合、泣いている声や足音などはトラブルになりやすいです。
入居を検討しているマンションに子供がいる家族が多ければ、泣き声や足音などの生活音に対してもある程度は寛容だと予想することができます。
反面、夜中の騒音には敏感かもしれません。入居前にはできればどんな人が住んでいるのか、確認しておくとよいでしょう。
特に、上下左右の隣人とはトラブルになってしまう可能性が高いので、入念にチェックしておくことをおすすめします。
ゴミ捨て場や駐輪場など共用部分はルールを守って正しく利用されているか確認する必要があります。
また、共用部分の使い方でマンション全体のモラルが分かります。ゴミが散乱していないか、自転車が乱雑に駐輪されていないかなどを確認しておきましょう。
入居前に隣人や近隣トラブルはないか確認するのもおすすめです。
不動産会社だけでなく、管理会社、管理組合、可能であれば住人にも隣人や近隣トラブルの有無を確認してみましょう。
難しいことではありますが、できるだけしっかりと聞き込みしてたくさん情報を集めることが重要です。
まとめ
今回は、よくある隣人トラブルとその対処方法などについて紹介しました。
トラブルの種類によって様々な対処方法がありますが、対処しても相手次第では必ず解決できる訳ではないため過度な期待をしないように注意が必要です。
賃貸住宅に一度入居してしまうと、その後で隣人トラブルに気づいても簡単には引越しできず、引越しするには大きな費用がかかってしまいます。
今回ご紹介した内容を参考にして隣人トラブルをなるべく未然に防ぎ、万一巻き込まれた場合には上手に対処するようにしましょう。
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